「一戸建てを売却する時にどんな手順で進めたらいいかわからない」
「売却するには何が必要でどこに依頼すればいいのかな?」
「不動産会社を先に選べばいいの?それとも売り方から考えればいいの?」
など、一戸建てを売却しようと思ってもどんな手順で作業を進めて行けばいいかわからない方も多いと思います。
そこで今回は、不動さんが調べて来てくれた、「おおまかな一戸建て売却の流れ」「一戸建て売却の流れを3つにわけると」について教えてもらいましょう。
読み終わる頃には何から始めたらいいかわかる様になっているはずです。
一戸建てを売却する時の流れは?全体図を説明!
一戸建てを売却しようと思ったものの「実際にはどんな流れで売却と引渡しをしたらいいのかな?」と疑問を持っている方も多いはずです。
家を売る時にかかる諸費用、税金、必要書類や買い替えの場合のローン残債額などをきちんと把握し資金計画を考える必要があります。
そのためには、まずは不動産売却の流れを確認しましょう。
相場価格などの情報収集を行う
売却しようと思っている物件はどれくらいの価格で売れるのかを調べておきましょう。
価格は間取りや地域などが似ている物件をインターネットの不動産情報サイトで探したり、住宅情報誌やチラシなどで探すことで相場を調べることができます。
売却相場を調べることによって実際に売却査定を行った時の判断材料のひとつになります。
とは言っても、住宅情報誌などでいくつもの物件を調べるのは手間がかかりますし、築年数や間取りによって相場価格は大きく変わってきます。
そのため、複数の不動産会社に簡易査定を依頼することで素早く相場を知ることもできます。
相場価格の調べ方について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧下さい。
売却物件の査定を依頼する(見積もり依頼)
一戸建ての売却査定には築年数や地域などで見積もる簡易査定と、現地調査をして正確な査定額を見積もる訪問査定の二種類があります。
簡易査定は相場を知るだけであれば便利ですが、机上での簡単な見積もりになるので実際の査定額と大きなバラツキがあります。
その点、訪問査定では実際に不動産会社が現地を確認して見積もりをしてくれるので、正確な査定価格を知ることができます。
また不動産会社によって査定方法が違う場合もあるので、複数の不動産会社に査定依頼を出しましょう。
査定を依頼する方法について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
不動産会社と媒介契約を結ぶ
売却査定が終了したら、実際に不動産売却を行ために不動産会社と媒介契約を結ぶ必要があります。
売却査定を依頼した不動産会社から売却に関する媒介契約の連絡があるのでどの会社に依頼するかを決定しましょう。
不動産会社を決める時に気になるのは、不動産会社から提示された査定価格と売却希望価格の折り合いかと思います。
しかし、それ以外にも大切になってくるのが査定根拠の説明や、担当者の対応や印象になります。
これらの情報も媒介契約を結ぶ不動産会社を決める時の参考にしましょう。
媒介契約を結んだ会社とは売却が完了して物件を引渡すまでの長い付き合いになるので、担当者の人間性もスムーズに不動産売却するために必要なことになります・。
不動産会社と交わす媒介契約には「専属専任媒介契約(用語集)」「専任媒介契約(用語集)」「一般媒介契約(用語集)」の3種類があります。
どの媒介契約を選ぶかによって、1社だけに依頼をするのか・複数社に依頼するのかなどの売却手法そのものが変わってきます。
これは非常に重要な選択になるので慎重に検討するようにしましょう。
媒介契約の種類に関して詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧下さい。
不動産の売却活動を行う
選択する媒介契約の種類や不動産会社によってやり方は変わってきますが、媒介契約を結んだ業会社はホームページの掲載、新聞広告などの各種広告媒体への掲載、レインズ(用語集)(不動産流通機構が運営するネットワークシステム)への登録などをして宣伝活動を始めます。
そして不動産会社は物件購入希望者や仲介会社からの問い合わせを受けて、希望があれば売却する物件の内覧を行います。
内覧が行われる時は不動産会社に任せっきりにするのではなく、整理整頓をして好印象をもたれるよう工夫をしましょう。
また、長期間売却が成立しなかったり、購入希望者から価格に関して問い合わせがあった場合は売却価格の変更を考える必要があります。
売却価格を改定する時期と下げ幅はタイミングがとても重要です。
今後の販売計画と合わせて担当者としっかり打ち合わせて満足のいく売却をしましょう。
購入希望者が内覧に来た時の対応の仕方について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧下さい。
また、売出前の価格を決定する方法について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧下さい。
購入希望者を売買価格の交渉をする
物件を購入したいという人が現れた場合、購入希望者が不動産会社と申し込み手続きをおこないます。
その際、提示している物件の引渡し日、希望購入価格、代金の支払い方法などに付いて条件交渉をされることがあります。
その時、納得できるように売り主側の希望は不動産会社にきちんと伝えましょう。
売買価格の交渉について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧下さい。
お互いに納得できたら売買契約を結ぶ
売却条件の交渉で両方とも納得できたら、売買契約をおこなう場所と日程の調整「重要事項説明書」の準備を不動産会社がおこないます。
売買契約を締結する前には「隠れた傷への対処」「エアコンなどの設備はどうするか」など、具体的な話からさまざまな取り決めを両方の理解がするまで説明されます。
これらの重要な取り決めは、あらかじめ全て契約する前までに決めておきましょう。
契約する時はあくまでも決まっていることを確認する程度の気持ちで臨みましょう。
双方納得が納得して売買契約書を取り交わせば売買契約の成立です。
その後は購入者から手付金を受け取って、売主は仲介手数料の半額を不動産会社に支払う必要があります。
なお、手付金の目安は売却価格の5%~10%程となります。
売買契約の結び方について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧下さい。
売買契約が成立したら物件を引渡す
物件の売買契約が締結したら、抵当権の抹消などの手続きをおこないます。
他にも、住宅ローン等の残金の返済や抵当権の抹消などを売買決済(売買残金の受け取り時)と同時に行うのが一般的です。
売買決済をする場所は売主側が指定することになるので、残債のある金融機関等に連絡して抹消書類を準備する必要があります。
これらは、売却を依頼した不動産会社が手配してくれることが一般的です。
売買決済と同時に物件の鍵を引き渡して、売買契約はすべて完了となります。
なお、家を売却したことによって売却利益が発生した場合は、所得税や住民税などの税金を納める必要があります。
家を売る時に必要な税金に関して詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧下さい。
一戸建てを売却する流れをまとめると
ここまでに、おおまかな一戸建て売却の流れを解説しました。
しかし、売却物件がマンションの場合も一戸建ての場合も、マイホームを売却する時の流れは基本的に同じになります。
それでもまだわからないという方のために、ここまでの説明を下記にわかりやすくまとめました。
一戸建てを売却する手順を3つに分けると
家を売る時の流れをさらにわかりやすく「売却の準備」「売却活動」「契約から引渡し」という3つ分類に分けてみました。
家を売却するための準備
① 情報収集「近隣中古物件の価格、査定依頼する会社選びなど」
② 査定依頼「簡易査定を依頼し、その後訪問査定を依頼する」
③ 会社を決めて媒介契約を締結「複数社に依頼するなら一般媒介、特定の会社に絞って依頼するなら専任媒介、専属専任媒介」
家の売却を開始する
④ 売出価格の決定「査定額を参考に売出価格を決める」
⑤ 販売開始「販売開始すると物件情報が掲載される」
⑥ 内覧の対応「購入希望者が現れると内覧希望の連絡が入る」
⑦ 買付け申込み「内覧者に購入の意思があれば、買付け申込みが届く」
⑧ 条件や価格の交渉「買付け申込みを受け取った相手と具体的な条件や価格の交渉に入る」
売買契約~物件の引渡しまで
⑨ 売買契約「具体的な条件や価格が決まったら売買契約を締結する」
⑩ 引越し「決済までには引越しを行い、いつでも引き渡せる状態にしておく」
⑪ 決済と引渡し「決済とカギの引渡しは同時行うのが一般的」
スムーズに進めることができれば、家を売る準備を始めてから引渡しまでの期間は平均3ヶ月ほどです。
ただし、売出価格や不動産会社選びに問題があった場合、販売開始から1年経っても買手が見つからないこともあります。
一戸建ての売却では査定額に差が出る
基本的な売却の流れは、マンションも一戸建ても同じだと説明ましたが1箇所だけ大きく違う部分があります。
その異なる部分は「査定額」になります。
マンションの場合は複数社に査定依頼をしても同じような結果になりやすいのですが、一戸建ての場合は査定額に差が出てしまうことがあります。
マンションを査定した時の場合
A社=2550万円
B社=2600万円
C社=2650万円
※2600万円を中心にほぼ100万円くらいの差しかありません。
一戸建てを査定した時の場合
A社=4000万円
B社=3700万円
C社=3400万円
※A社とC社では査定額に600万円もの差がでてしまっています。
上記のように、マンションを査定した場合は査定額にそんなに大きな違いは出ません。
しかし、一戸建てを査定した場合はどうして600万円もの差が出てしまうのでしょうか?
その理由はズバリ、査定の方法にあります。
マンションを査定する時は、一般的に「取引事例比較法」という算出方式を採用している会社が多いのです。
しかし、一戸建てを査定する方法は「取引事例比較法」「原価法」「原価法+積算法」といった方法があるので会社によって採用している算出方式が違っているからです。
先ほどの例でいうと、マンション査定はA社・B社・C社ともに取引事例比較法を採用しているので、直近の取引事例2500万円を参考にしてその価格に近い査定額になったことが考えられます。
しかし、一戸建てを査定する場合は、A社が「原価法+積算法」、B社「取引事例比較法」、C社「原価法」というように、各社それぞれ違う算出方式を使用していました。
特に一戸建ての場合は、取引事例比較を参考に原価法で基本査定を行う会社も多いので、原価法で算出した査定額に対してどれくらいの修正をするかで査定額が変わってきます。
・ 不動産を売却する流れは一戸建てもマンションも基本は同じ
・ 一戸建ての場合、業者によって査定方法に違いが出やすい
・ 査定の算出方法が違えば、査定額に数百万円の違いがでることもある
・ 一戸建ての査定は、最低でも5社以上が望ましい
一戸建てを売却する流れが分かったら実際に準備から初めてみましょう。
詳しくは下記の記事「1 不動産売却前に準備をする」をご覧下さい。