マンションを売却するとき、エアコンは取り外すべきでしょうか?それとも残したままのほうが良いのでしょうか?
この記事では、エアコンを取り外すのか残すのかを決める判断基準と、それぞれの対応方法についてお伝えします。
特に決まりはなく、自由に決めてOK
結論を言えば、基本的に売主が決めて構いません。
マンション売却時に、エアコンを取り外すべきか、それとも残したままにするかについては、売主次第です。特に決まりはありません。
新居で使うなら、取り外して持って行きましょう。新居で使う予定がない場合は、買主が必要とするならば残しておくと良いでしょう。
ただしエアコンを取り外すのか残すのかは、早めに決める必要があります。具体的には「売買契約を結ぶ前」に決めなくてはいけません。
なぜなら売買契約を結ぶ際には、どのような付帯設備があるのかを書面にまとめて渡すからです。この書面を「付帯設備表」といい、通常は売買契約書とセットになっています。
付帯設備表は不動産会社が作成し、売買契約書と一緒に売買契約を結ぶときに使います。エアコンの有無について記載できるよう、取り外すのか残すのかは早めに決めましょう。
取り外すのか残すのか、判断に迷ったら?
エアコンを新居に持って行くのかどうか、判断する上で知っておきたいポイントを2つお伝えします。
売却価格には基本的に影響しない
持って行くべきか否かを迷う際、気になる点が売却価格への影響でしょう。「エアコン付きのほうが高く売れるなら残しておこう」と考える売主もいるのではないでしょうか?
結論から言えば、売却価格のことを気にする必要はありません。基本的にエアコンの有無は、売却価格に影響しません。
買主はエアコンがあるかないかで、マンションの購入を決めるわけではありません。重要なことは、あくまで立地や部屋の間取り、築年数などの条件です。
売却価格への影響は気にせず、まずは「新居で使うのか?使わないのか?」という点を考えましょう。使う場合は、次に説明するコストも考慮して、総合的に判断することが大切です。
移設に伴うコストを調べる
エアコンを取り外すのか残すのかを決める場合、コストの比較も重要です。残す場合は、特にコストはかかりません。ただし取り外す場合は、移設に伴うコストがかかります。
まずは、取り外しや引っ越しなどの費用について。
取り外し工事については、室外機の設置場所によっても異なりますが、家電量販店大手のヤマダ電機やヨドバシカメラやなどを調べてみると、5,000円前後かかります。
取り付けに関しても、エアコンの能力などによって異なりますが、10,000円~17,000円ぐらいかかります。
大まかに言えば、移設するには20,000円ほどの移設コストがかかるということです。それだけのコストをかけてでも持っていくべきかどうか、総合的に判断しましょう。
エアコンをどうするか決まったら?
エアコンを取り外す場合と残す場合で、するべきことが異なります。それぞれについて解説します。
エアコンを取り外す場合
エアコンを取り外すことが決まったら、不動産会社に伝えましょう。付帯設備表にその旨を記載してくれます。
なおエアコンを取り外すタイミングは、内覧が終わって、買主が決まってからをおすすめします。なぜならエアコンを外してしまうと、真夏の暑いときや真冬の寒いときに、部屋を適温に保つことができないからです。
購入希望者にゆっくり内覧してもらうためには、明るく適温に保たれた部屋を用意しておくことが理想です。
また、エアコンを外した場所のクロスが汚れていたり、通気口がむき出しになっていたりすると、みっともない印象を与えます。
エアコンの有無は売却金額には影響しませんが、購入希望者の印象が変わります。内覧が終わって契約が決まるまでは、エアコンは設置したままにしておきましょう。
エアコンを残す場合
では、エアコンを残す場合は、どのような手続きが必要でしょうか?
エアコンを残してマンションを売却する場合は、不動産会社に伝えましょう。冒頭に説明した通り、付帯設備表にその旨を記載してくれます。
エアコンを残す場合、行っておきたいのが動作確認です。多くの場合、契約日当日には付帯設備表を見ながら、設備の動作状況についても書面上で確認を行います。
記載内容と実際の状況とに違いがあれば、後々、買主とのトラブルの原因になりかねません。残す場合は、忘れずに動くかどうかを確認しておくことをおすすめします。
まとめ
マンション売却の際、エアコンを取り外すか残すかは、基本的に売主が決めて構いません。新居で使うのか使わないのかを考えた上で、コストを考慮した上で総合的に判断しましょう。
どちらの場合にせよ、不動産会社に知らせる必要があります。方針が決まったら、早めに連絡するようにしましょう。