売買契約を結んだ後は、決済・引渡しに向けて準備を進めます。居住中の場合は決済までに引越しも済ませる必要があります。直前になって慌てなくていいよう、計画的に準備を進めましょう。
この記事では、マンション売買契約で、決済・引渡しまでに準備すべきことを解説します。
最終ステップの「決済・引渡し」へ!
買主と売買契約を結んだら、しかるべき期間を経て、決済・引渡しを迎えます。
決済・引渡しは、マンション売却の最終ステップです。当日までに、引っ越しや書類の手配など準備すべきことがたくさんあります。
たとえば、引っ越し一つとっても、やるべきことは多々あります。引っ越し業者の手配や荷造りはもちろんのこと、市町村役場への転出届の提出や関係各所への転居連絡など、やるべきことは多岐にわたります。
必要に応じてリストを作成して、漏れ落ちのないように準備することをおすすめします。
決済日までに準備すべきこと
決済日までに準備すべきことは、大きく分けて次の4つです。
- 引っ越し(居住中の場合)
- 抵当権抹消の準備
- 税金やマンション管理費の精算準備
- 必要書類などの準備
それぞれについて、順に見ていきましょう。
引越し
まずは、引越しについて。
居住中のマンションを売却した場合は、決済日までに引越しを終わらせる必要があります。決済・引渡しを終えるとマンションは買主の所有物になり、基本的には売主が入ることはできなくなるためです。
主な引越し準備は次の通りです。
- 引越し業者の手配
- 引越しの荷造り
- 電話の移設手続き
- 市町村役場への転出届提出
- 電力会社、ガス会社、水道局への転居連絡
- 郵便局への転居連絡
- 新聞販売店への連絡
- 学校の転校手続き(子どもがいる場合) など
このように、引っ越し準備だけでもたくさんの準備が必要です。優先順位をつけて進めていきましょう。
引越し準備を進める中で気をつけたいのが、付帯設備の扱いです。
売買契約書と共に提出した付帯設備表の記載内容を、もう一度確認しましょう。
記載しているにも関わらず誤って新居に持って行かないよう、くれぐれも注意が必要です。引越し準備が終わったら、最終確認しておくと安心です。
抵当権抹消の準備
続いて、抵当権抹消について。
売却するマンションに住宅ローンが残っている場合は、抵当権が設定されています。抵当権がついたままでは、マンションの所有権を買主に移すことはできません。
決済・引渡しまでに、抵当権抹消の準備をしておきましょう。
抵当権抹消の手続き自体は、決済・引渡し当日に行います。大まかな流れとしては次の通りです。
- 買主からマンションの売買代金を受け取る
- 売買代金で住宅ローンを一括返済する
- 抵当権抹消手続きを行う
このように実際の手続きは決済・引渡し当日ですが、事前に銀行への連絡が必要です。必要書類もありますので、早めに確認しておきましょう。
固定資産税や管理費などの精算準備
続いて、固定資産税や管理費などの精算準備について。
決済日には、別記事(マンション売却の決済日当日の流れとポイント)で説明している通り、固定資産税及び都市計画税、管理費、修繕積立金などの精算を、売主と買主との間で行います。
お互いの負担分の日割り計算は不動産会社が行いますが、そのためには明細書が必要です。
固定資産税納税通知書・課税明細書や、管理費や修繕積立金の口座振替額が分かる明細書など、精算に必要な書類を用意しておきましょう。
大津町ホームページより引用
必要書類などの準備
続いて、必要書類などの準備について。決済日には次の通り、さまざまな書類などが必要です。
- 印鑑(実印)
- 印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)
- 身分証明書
- 鍵
- 登記済証または登記識別情報
- 住民票
- 登記関係書類
- マンション関係の書類
- 仲介手数料の残金
- 司法書士への報酬 など
どのような書類が必要になるかはケースバイケースです。事前に不動産会社に確認して、必要なものを揃えておきましょう。
なおマンション関係の書類とは主に、管理規約や使用細則、付帯設備の取り扱い説明書や保証書のことです。
誤って引っ越しの荷物に紛れてしまうと、探すのに手間がかかります。早めに用意しておきましょう。
鍵に関しては、マスターキーすべてを渡します。売買契約書とセットになっている付帯設備表に記した本数すべてを準備しておきましょう。
まとめ
決済・引渡しは、いわばマンション売却のゴールです。スムーズに進むよう、早めから準備しておくことをおすすめします。
なお、どのような書類が必要になるかは、人によって異なります。不動産会社や住宅ローンを借りている金融機関にも確認して、必要なものを揃えておきましょう。